法人については個人の不動産所得、事業所得と違って損益通算という考え方はありません。法人と個人の利益に対する考え方の違いから分かりやすく解説します。

個人の所得に対する考え方

以前の記事で、会社員で事業所得に対する考え方を記事にしました。

会社員が事業所得で損益通算出来る場合

事業所得に該当するためには本業であり、生活費の源でなければならないと記事にしました。

その結果本業である場合に事業所得に赤字が出たら給与所得から差し引けると説明しました。

生活の源である事業所得が赤字である事は大部分は貯金を取り崩したりして生活費に影響が出るものです。

個人は全てが儲けを目的として生活しない

個人の場合は、何らかの商売やサービスを行っていると業務に該当すると記事にしましたが、その中でも金額も大きくなく本業と言えないものについては雑所得(ざつしょとく)に分類されて雑所得が赤字であっても給与所得から差し引くことができないとお伝えしました。

その理由は個人の経済活動には本業として生活費を稼ぐための事業と、趣味的、副業的な考え方である雑所得に区分されるものであるため、趣味的、副業的なものには資金の余裕がある程度あるからできるのだよねという考え方があるからです。

趣味的、副業的な業務はそれ程保護する必要がないという考え方が一般的です。

法人は利益を求める組織

一方、法人の場合はどうでしょうか?

以前の記事で会社の存在意義というタイトルで記事にしました。

会社の存在意義

この記事では箇条書きにしますと

  1. 会社は第一に利益をもとめる組織であること
  2. 経費の支払いは事業目的に限定されること
  3. 役員や株主の私的な支出は認められないこと

会社の場合は利益を求めることに存在意義があり、経費の支払いについても事業と関係のある支出に限られているであろうと考えられているからです。

会社の経済活動では私的なもの、事業用のものと分けて行う事は想定されていません。

会社は利益の追求を第一に全ての行為が事業と考えられている事から、個人と違い損益通算などの仕組みがありません。

まとめ

個人では、本業で生活費の中心となる事業所得のみ赤字を給与所得から差し引くことが出来ると記事にしました。

また、個人には本業ではなく趣味的、副業的な経済活動も行われる事を想定して法律が出来ています。趣味的、副業的な経済活動は資金の余裕がないと出来ないため、損益通算を受ける事が出来ません。

一方、会社は利益を追求する事に存在意義があります。そのため法人が行う事は全てが事業に関連があるものとして考えられているため、個人のように損益通算の制度はなく全ての収益から経費を差し引いたものをベースに税金の計算が行われます。