所得税は10種類の所得に区分してそれぞれの利益を計算し、最終的に合算して税金の計算をします。10種類の所得区分の内赤字が出た場合には他の所得から差し引く事が出来ます。これを損益通算(そんえきつうさん)と言います。

青色申告である事が前提

各所得を計算し赤字が出た場合には他の所得から差し引ける制度を損益通算と言います。

申告には青色申告と白色申告がありますが損益通算を受けられるのは実質青色申告の場合のみです。

白色申告も形上は損益通算を受けられますが、災害があった場合などに限られております。

不動産所得の場合

損益通算を受けられる要件が青色申告であると記載しましたが、青色申告であれば全ての所得について損益通算を受けられるかと言うとそうではありません。

10種類の所得の中でも実質不動産所得か事業所得がある場合にのみ損益通算の適用があります。

不動産所得は物件を取得した場合や大規模な修繕をしたときには赤字になる事も多いものです。

  1. 青色申告の適用がある事
  2. 不動産所得がある事
  3. 不動産所得が赤字である事

この3つの要件が満たされて初めて不動産所得の赤字を給与所得などから差し引く事が出来ます。

給与所得との合算

損益通算を受けられる要件を満たすと不動産所得の赤字を給与所得などから差し引いて合算した所得を計算します。

例えば不動産所得の赤字が100万円で給与所得が500万円の場合には500万円-100万円=400万円として合算した所得を計算します。

よく勘違いされる方がいらっしゃいますが、儲けである所得が差し引けますが、100万円税金が返ってくる訳ではありません。

翌年以降への繰り越し

不動産所得の赤字を給与所得から差し引いてもまだ赤字が残っている場合には、翌年も含めて計3年間持ち越す事が出来ます。この赤字を持ち越せる制度を繰越控除(くりこしこうじょ)と言います。

例えば平成29年分が赤字でまだ残っている時には平成30年、平成31年、平成32年に持ち越す事が出来ます。

まとめ

会社員で青色申告、不動産所得の赤字がある場合には給与所得から赤字を差し引く事が出来ます。

不動産所得の赤字を給与所得から差し引く事が出来るのは多くの場合お金が出ていってしまっているので、積極的に活用する事はお勧めできませんが、不動産を資産形成の一環として保有している時に生じたら積極的に活用すべき事であると思います。

節税とはお金を残す事ですので。